貯金できないのは自己責任じゃない。社会保険料と住宅価格が奪った“未来の1,200万円”

投資・資産形成

「贅沢なんてしてないのに、なぜか貯金が増えない」
「親の時代より働いてるのに、なんで資産が増えないの?」

そう感じている若い世代の方、多いのではないでしょうか。

でも、それは気のせいじゃない。構造的に“詰んでる”んです。


今の若者が損してる3つのポイント

  • 社会保険料の“実質増税”で手取りが激減
  • 住宅価格が高騰しすぎて「追いつけない」
  • インフレで現金の価値も目減りしている

本記事では、以下の3点をデータでわかりやすく解説します。

  • 年収800万円の会社員が、どれだけ社会保険料を多く払うようになったか
  • その差額が、将来どれだけの資産になっていたか
  • そして、なぜ住宅価格の高騰で、親世代にはもう追いつけないのか

1. 社会保険料が「実質増税」として若者の手取りを奪う

かつて、社会保険料はもっと軽かった──
今の若者が払っている額は、親世代とはまったく違う世界です。

▶ 年収800万円の社会保険料(本人負担額)

年度厚生年金(本人)健康保険(本人)合計(年額)
2004年約543,200円(6.79%)約296,000円(3.7%)839,200円
2025年約732,000円(9.15%)約472,000円(5.9%)1,204,000円

※標準報酬月額:66万円(年収800万円相当)
※健康保険料は協会けんぽ(東京都)基準


▶ 年間差額:約36万円(月3万円)

これは、節約でどうにかなる金額ではありません。
制度が変わったことで、強制的に奪われている出費なのです。


2. 奪われた月3万円を投資していたら?

仮にこの月3万円を、若いうちから**NISAでオルカン(全世界株式)**に積み立てていたら──

項目内容
投資額月3万円(年間36万円)
投資期間20年
想定リターン年利5%(堅実な平均値)
投資制度NISA(非課税)

▶ 結果:20年後の資産は約1,236万円

  • 元本:720万円
  • 運用益:516万円(※税引後)

もし年利7%で運用できていたなら、約1,566万円まで増えていました。

これは、本来あなたが手にしていたかもしれない未来のお金──
社会保険料として、消えていった資産です。


3. 親世代にはもう追いつけない:住宅価格の現実

資産形成において、最も大きな“ジャンプ台”となるのがマイホーム
ですが、これも今の若者には遠ざかっています。

▶ 首都圏新築マンションの平均価格

平均価格
2000年約4,000万円
2024年約1億円

かつては年収の5倍で買えたマイホームが、
今や10倍でも届かない

中古物件ですら、資材価格やインフレで上昇中。


「買えた人」と「買えない人」の格差は、
一生埋まらないレベルに広がりつつあります。


4. 若者は「未来の機会」を奪われている

  • 社会保険料の“見えない増税”
  • 住宅価格の“置いてけぼり”
  • インフレによる“現金価値の目減り”

これらが複合的に、若者世代の「スタートライン」を
親世代より遥か後ろに押し下げています。


5. 最後に:あなたのせいじゃない

「投資しろ」「節約しろ」「自己責任だ」──
そんな声が当たり前のように飛び交う時代。

でもまず知ってほしいのは、これは“あなたの努力不足”ではないということ。


大切なのは、「この構造を知った上で、どう動くか」。

  • 小額でも投資を始めてみる
  • ライフプランを柔軟に考える
  • 新NISAなど、制度を“味方”にする

やれることは限られていても、
「知ること」は確実にあなたの武器になります。


✔ 要点まとめ(コピペ自由)

  • 年収800万円の社会保険料負担は、20年間で約729万円も増加
  • 奪われた月3万円を投資していれば、20年で1,200万円以上の資産になった
  • 住宅価格の高騰で、親世代に追いつくのはほぼ不可能
  • 若者が40代以上の資産を超えられないのは、構造的な問題

✍ あとがき

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

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資産形成は孤独なようでいて、
実は“時代と社会”との戦いでもあるのです。

しかも社会保険料は、今後さらに増える見通し
社会保障費が膨らみ続ける限り、若い世代の負担はもっと重くなるかもしれません。

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