景気が加熱 → インフレ進行 → FRBが利上げ → 長期金利が上昇 → 国債価格が下がる。
この流れ、2021年に読めてた人はマジですごい。
ぼくもその一人で、TMVという尖ったETFにぶち込んだ。
✅ TMVってどんなETF?
TMVは、米国の20年超長期国債が値下がりすると3倍で上昇するという、攻撃力全振りのETF。
要するに「金利が上がれば爆益」「金利が下がれば爆損」。
ETF名 | Direxion Daily 20+ Year Treasury Bear 3x Shares(通称:TMV) |
---|---|
対象 | 米国20年超長期国債の価格(インバース) |
特徴 | 国債が下がると3倍で上がる |
タイプ | レバレッジ・ベア型(1日の値動き×3倍逆方向) |
普通の投資家は株にレバかけるけど、これは“金利が上がる”局面で爆発力を発揮する特殊なETF。
✅ 2021年、インフレの芽が見えた
コロナで金融緩和しまくった2020年のツケが、2021年にじわじわ出てきた。
● 原材料コストの上昇
● 労働市場の逼迫
● サプライチェーン混乱
それでも市場は「金利はまだ上がらんやろ」って楽観モード。
そこで「いや、これはインフレくるし、利上げもくる」と判断して、TMVを仕込んだ。
✅ TMVと長期金利の推移(2021〜2024)
実際に、金利がどう動いたか?TMVはどう反応したか?以下の表で見ると一目瞭然👇
年度 | TMV 終値(USD) | 米国20年国債利回り(%) |
---|---|---|
2021 | 約13.50 | 1.98 |
2022 | 約23.80 | 3.30 |
2023 | 約35.00 | 4.26 |
2024 | 約36.79 | 4.50 |
金利が上がるたびに、TMVはキレイに伸びていった。
特に2022年、FRBの怒涛の利上げが効いて米国長期国債は大暴落。TMVは逆にスルスル上昇。
ぼくはこの波に乗って、2024年にTMVを利確。
金利が天井を打ちそうな空気感もあって、いい出口だったと思ってる。
✅ TMVのメリットとリスク
⭕ メリット:
- 金利上昇局面で圧倒的なパフォーマンス
- 株と違う値動き(ヘッジや戦略的ポジションに◎)
- 短期的に爆発力アリ(特にFOMC前など)
❌ リスク:
- 長く持つと“価格リセット”で目減り
- 方向感を外すと爆損(逆噴射)
- ボラが高く、心臓に悪い
TMVは“長く持つためのETF”じゃない。
“当てに行くための一撃ツール”だ。
✅ TMVの使いどきはココだ!
✔ インフレ再加速(CPIが強い)
✔ 金利上昇にまだ余地あり(FOMCがタカ派)
✔ 債券売りが加速しそうな地合い(財政懸念・需給悪化など)
そして何より大事なのは、自分で景気循環を読めていること。
「なんとなく流行ってるから」では確実に焼かれる。
✅ まとめ:TMVは“読み”が全てのレバETF
ぼくは2021年にTMVを買い、2024年に売却。
その間、金利と景気の流れを自分なりに追って、ポジションを維持した。
結果は満足。でもこれはまぐれではなく、ちゃんと“読み”が当たったからこそ。
TMVは爆益も爆損もある。戦略なしで触ってはいけない。
特に注意したいのは**「エントリーのタイミング」**。
TMV投資のコツは、長期金利がゼロ〜1%に近い“底”で仕込むこと。
2021年当時のように「ここから金利が上がるしかない」という明確な局面では、TMVは超強力。
でも、今(2025年春)は長期金利が4〜5%で高止まり中。
ここからさらに金利が上がる可能性も、逆に景気後退で利下げに転じる可能性もある──いわば読みにくい“分岐点”。
こういう局面でTMVを触るのは、まさにナイフの刃を掴みにいくようなもの。
「これから金利が絶対に上がる!」と確信できないなら、手を出さない方がいい。
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