駅近が高騰…バス便エリアはアリ?購入前に知っておくべき5つの注意点
近年、駅近や人気エリアの住宅価格が大きく上昇しています。
2024年の公示地価によると、以下のように都心人気駅では7%を超える地価上昇も。
駅名 | 地価(万円/m²) | 上昇率 |
---|---|---|
恵比寿 | 268.5 | +7.53% |
目黒 | 142.8 | +7.7% |
中野 | 102.1 | +6.4% |
吉祥寺 | 190.6 | +5.81% |

その影響で、「手が届きやすい価格で家を買いたい」という方が、駅から離れたバス便エリアに目を向け始めています。
しかし…実はそこには資産性や生活利便性の落とし穴があるのです。
✅ バス便エリアを選ぶ前に、押さえておきたい5つのポイント
①【出口戦略】将来売りにくくなるリスク
LIFULL HOME’Sなどの調査によると、中古住宅を探す人の8割以上が「駅徒歩10分以内」で検索しています。
つまりバス便の家は検索結果から最初から“除外”される可能性が高く、
将来的な売却や賃貸時に苦戦するリスクがあるのです。
②【資産性】地価の伸びが限定的
前述のとおり、駅近・人気駅の地価は右肩上がりですが、
郊外のバス便エリアは、+1〜+2%程度の微増や横ばい〜下落傾向のところも多く、
資産価値の伸びしろが限定的です。
③【生活コスト】実はバス代が家計を圧迫?
意外と見落とされがちなのが、バス代という固定コスト。
例:
- バス運賃:片道240円 × 往復 = 480円
- 通勤20日とすると…月9,600円/年間11万5,200円
- 家族全員が利用する場合は…20万円以上/年の出費に!
将来的に車を手放すと、“バス頼み”の生活コストがボディブローのように効いてきます。
④【生活のしやすさ】時刻表があてにならない・雨の日・夜道・高齢化・減便…
電車と違ってバスは到着時間が遅れるので1つ前のバスに乗る必要があったり、見た目の所要時間以上に時間がかかります。
特に雨の日はバスが大幅に遅延し20分以上待ちになってしまうこともあります。
夜遅くなるとバスが減り、「タクシーで帰るしかない」という場面も。
さらに将来的に高齢者になったときの移動負担も無視できません。
さらにさらに、最近は労働力不足で路線廃止や本数の減便もよくあります。
普段は電車を使わないと思っていても子どもの進学、リモート廃止、転職などで電車通勤・通学になることもありますので、そのあたりの可能性も考えてみてください。
かなり不便になると覚悟してください。
⑤【時代背景】資産性の格差は今後さらに拡大
国土交通省も指摘している通り、今後の日本では、
- 少子高齢化
- 人口集中の二極化
- 車離れ
といった流れが進み、“立地による資産格差”が一段と広がると予測されています。
バス便エリアは利便性が限定的で、価値の下落リスクが高まりやすいため、長期的に住むか、割り切った価格で選ぶ覚悟が必要です。
まとめ:
「今は駅近が高すぎるから…」といって安易にバス便を選ぶと、
将来売れない・貸せない・通えないの三重苦になる可能性もある。
✅ 本当にその立地で10年後も暮らせるか?
✅ 子どもや親の将来にも無理がないか?
✅ 生活コストは見落としていないか?
バス便エリアを選ぶなら、**価格だけでなく、未来の生活シナリオまで見据えることが大切です。
今までの人生で一度もバス便エリアに住んだことがない方は基本的には避けた方が良いかもしれません。
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